どうも!ヒトシです。
最近ナイフにハマっていて、暇があるとナイフを研いでいるわたくし。
ソロキャンプではブッシュクラフト系の無骨キャンプを志向しております。(なかなか嫁さんの出撃許可が下りませんが・・)
そしてブッシュクラフトでなくてはならない道具がナイフですが、ナイフの刃は使っていれば必ず鈍ります。そうすると切れ味が悪くなるばかりか、ナイフのエッジが対象物にうまく食い込まず、刃先が滑ってケガの原因にもなりかねません。
そのためにも普段からメンテナンスが欠かせませんが、そのたびに砥石を持ち出して砥ぐのも面倒なので、少し切れ味が鈍ったかな?というぐらいの時は、革砥という道具で数回研ぐと切れ味が簡単に復活します。
今回はその革砥(パドルストロップ)をDIYしてみたいと思います。
制作に入る前に一般的に販売されているパドルストロップを少しリサーチしてみました。
作成前の事前リサーチ
パドルストロップで有名なのは、アメリカDLT社のダブルサイドパドルストロップです。これに有名なナイフメーカーである、バークリバー社のコンパウンドがセットになったものがAmazonで売られています。
■サイズ
本体寸法:約430×50×30ミリ 砥面寸法310×50ミリ
また、日本のBush Craft社からもオールサイドパドルストロップが販売されています。こちらは一般的なパドルストロップ(表裏の2面に革が張られているもの)と違い、4面に牛革を張った革砥になっています。ちなみにサイズは先ほどのDLT社とほぼ同じで、商品説明欄にも「DLT社のストロップを踏襲し、同じサイズ・形状にしたうえで、レザーを増やした仕様です」と記載があります。
■サイズ
本体寸法:約430×50×25ミリ 砥面寸法300×50ミリ(広面)300×25ミリ(狭面)
ということで、わたくしもDLT社やBush Craft社のストロップをリスペクトして・・
色々と踏襲したいと思います。(パクるわけではありませんww)
パドルストロップ(革砥)の作り方
用意した材料は、檜の板材(450×50×25ミリ)と牛本革シート(200×300ミリ)の2点です。板材はホームセンターで300円、牛本革シートは手芸店で900円で購入したので、材料費は1,200円です。
作製には木工用ボンドやサンドペーパーなどを使いましたが、自宅にあったものを使いましたので材料費からはずしています。
ぶっちゃけた話、パドルストロップは板に革を張ったもの。使えればいいというだけであれば、木板のサイズに革シートを切って張るだけなので、接着の時間を考慮しなければ2~3分で完成です。
でも、どうせならDLT社やBush Craft社のパドルストロップを超える?ような一品を作りたいので、少し丁寧に時間をかけて作っていきたいと思います。
永く使えるものだし、何より作る工程を楽しみたいと思っています。
では、実際にパドルストロップ(革砥)を作ってみましょう!
パドルストロップ本体を成形しよう
まずは板材に持ち手のデザインを描いて、不要な所を木工用ヤスリで大まかに削っていきます。砥面寸法はDLT社やBush Craft社と同じく300×50ミリに設定しました。
途中ナイフも使いましたが木工用ヤスリの方が早そうだったのでヤスリ1本で成形していきます。ジグソーがあればもっと簡単なんですけどね。ちなみにこの年季の入ったヤスリは・・ダイソーの木工用半丸型ヤスリです。
ここまでで20分ぐらいかかりました。時間はかかりましたが、ほぼイメージどおりです!
次にサンドペーパーを使って木肌を滑らかに仕上げていきます。100番→240番→400番→800番と少しずつ番手を上げていきました。
グリップ部分は手に合わせて少し細目に仕上げてみました。微調整ができるのもDIYの良いところです。
グリップエンドに紐を通す穴を開けたら本体は8割完成です。
今回のこだわりポイント(オイルフィニッシュ)
ここからは自己満足の世界です。パドルストロップをオイルフィニッシュしたいと思います。使用したのはリボス社の「ビボス メンテナンス用オイルワックス」です。亜麻仁油を主成分とした塗料で、子供用の玩具などにも使用される、健康面にも安全な塗料です。我が家では家具のメンテナンスに使っています。
亜麻仁油の他にはオレンジオイルやパインオイル、ローズマリーオイル、カルナバワックスなどが配合されています。
ハチミツみたいな色をしています。
ウエスに少し含ませ木肌に塗り込んでいきます。粘度が低くサラサラしているので少しの量で広範囲を塗ることができます。
無色透明な塗料で木本来の色合いをそのまま活かせますので、使いこめばこむほど木肌の風合いの変化を楽しむことができると思います。また、オイルフィニッシュすることで汚れの付着を防止することもできますし、乾燥による木の反り防止も期待できると思います。
今回はたまたま自宅にあった「ビボスオイル」を使いましたが、スーパーで簡単に入手できる亜麻仁油やコメ油などを塗ってもいいです。ようは乾性油(空気中で徐々に酸化することにより、固化する油のこと)であればオイルフィニッシュすることができます。
塗りと乾燥を3回繰り返したら、しっとりとした色合いになりました。パドルストロップ自体もメンテナンスしていけば味のある道具に育ってくれそうです。
パドルストロップの砥面を作ろう
次に牛本革シートを砥面のサイズに合わせてカットします。砥面寸法はDLT社やBush Craft社と同じく300×50ミリに設定したので、それに合わせて牛本革シートに線を引きました。今回、購入した牛本革シートは200×300ミリ。このシート1枚でちょうど4枚分取れるので、余った革は張り替え用として保管しておきます。
ちなみに牛本革シートの厚さは2ミリです。色々調べてみると革は厚すぎても薄すぎてもダメらしいですね。厚さ1~3ミリで出来るだけ硬く繊維が微細なものがオススメのようです。
先ほど引いた線に合わせてカッターでカットしました。
革には表と裏がありますが、一般的にはザラザラした裏面(正式には床面と呼ぶそう)側を使用します。写真の上に写っている方が床面で、下に写っているツルツルした綺麗な方が銀面です。銀面側を使用したストロップの方法もあるようですが、今回は無難に床面を使用したいと思います。
パドルストロップ本体に木工用ボンドを塗ります。
頻繁に革を張り替える方は両面テープを使う方法もありますが、私は木工用ボンドで確実に固定したいと思います。木工用ボンドは木材と革の接着には最適です。
とはいえ、革を張り替える時のことも考えてボンドは砥面全体にベッタリ伸ばさず点状に塗ってみました。
床面を上にして張り合わせたらボンドが乾燥するまでクランプで固定するか、もしくは本などを重石替わりに乗せておけばOKです。
ボンドが完全に乾燥したので、グリップエンドに革紐を通してみたいと思います。
革紐を付けるだけでもオリジナル感が出ますね。
パドルストロップ完成!
自作のパドルストロップが完成しました。本体寸法は約450×50×25ミリ、砥面寸法は300×50ミリです。DLT社やBush Craft社のストロップより本体全長を約20ミリ長くしました。延長したおかげで握りやすいグリップに仕上がっています。
実際に手に取ってみた感じです。握り具合も良き!
ストロッピングのイメージ
キャンプでは主に食材をカットしたり、ちょっとした作業に使っている「オピネルのステンレススチール8番」です。ブレード長は85ミリなので、余裕を持ってストロッピングできそうです。
オピネル(OPINEL)ナイフについて詳しく解説しています。
「TBSナイブスのグリズリー」です。グリズリーはバトニングで薪を割ったり、フェザースティックを作ったり、オピネルナイフが苦手なハードな領域で使っているブッシュクラフトナイフです。ブレード長が124ミリと少し大きめのナイフになりますが、こちらも問題なく使用できそうです。
どうも!「見習いキャンパー」のヒトシです。 最近、嫁さんの仕事も忙しくなり、なかなかキャンプに行けず悶々とした日々を過ごしています。 本当は1人でサクッとソロキャンプにでも行きたいんですけどね~ 嫁さんの許可が・・・ そ …
実際には革砥面にコンパウンド(研磨剤)を塗ってストロップします。有名どころとしては「青棒」や「ピカール」、「バークリバー ストロップ用コンパウンド」、「ブッシュクラフト ナイフシャープニングコンパウンド」などがあり、それぞれ粒度が違いますので、使用している砥石の番手やナイフの使用方法に合わせて選択する必要があります。
コンパウンドの選択も奥が深そうですね・・
このあたりの考察もいつかしたいと思います。(砥ぎ沼注意ですねww)
パドルストロップ自作まとめ
いかがだったでしょうか?
初めてパドルストロップ(革砥)を作りましたが、使用する材料も少なく、制作に難しい点もありませんでした。安価で作れる上に手軽に研げて切れ味を簡単に取り戻すことができるので、ナイフのメンテナンスが楽しくなると思います。
キャンプ用のナイフだけでなく、包丁も簡単に砥ぐことができるパドルストロップ(革砥)を自作してみてはいかがでしょうか?
一家に一台パドルストロップ!
ありだと思います!!
では、また!
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今回紹介した主な材料・商品